2005/04 NO.13
ぴっころニュース
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くらしをつつむ住まいの設計
赤木裕子住宅設計室
〒300-1152 稲敷郡阿見町荒川本郷1343-85
やさしさとゆとりのステージ
赤木住研 赤木裕子住宅設計室工事部
TEL 029-842-3027 FAX 029-842-6601

仕事を楽しいものに♪
 クレーム産業といわれる住宅業界で、ストレスがないと言ったら嘘になるでしょう。そんな中で「この仕事は楽しいよね。」という某ハウスメーカーに勤務する友人と久しぶりに食事をしました。「いろいろなタイプの人がいて、家族のあり方も様々で…そういう人たちと接して、話ができることが楽しい。」
 人それぞれのライフスタイルに合わせて『暮らしをつつむ住まいの設計』をモットーとしている私ではありますが、相手の立場にたつことの難しさも感じていたところでした。ともすれば落ち込みそうな自分の心に活を入れられたように思いました。
 これからは、さらに皆様に喜ばれるよう努力をして『仕事を楽しいものに!』と気持ちを新たにしました。
在宅介護中の事故
 茨城県の『在宅介護事故予防検討委員会』の委員として、一年間務めさせていただきました。
 介護サービス中に「ヒヤリハット」の経験があるか?など、いくつかの項目でアンケート調査を行い、委員会で討論を重ね、今後事故がおきないための『事故予防マニュアル(案)』が出来上がりました。
 多く発生している事故は、転倒・服薬・誤嚥の3つ。
 私は建築の立場から住環境の問題を提言してきましたが、今回の調査により、高齢者や家族が、住まいについてどう考えているか、また転倒の原因は・・など生の声を聞くことができ、大変有意義でした。
 今後このデータを生かして、よりよい住環境整備のために頑張りたいと考えています。

赤木式カウンセリングによるリフォーム
つくば市 大澤良様・彩子様
 つくばに自分達の家が欲しいと思い、まずは土地探し。思い腰をあげたものの、住みたい地域に欲しい価格で感じのいい土地が出ない現実。
 不動産屋さんからのFAXが少なくなったころ、地域紙で中古住宅の広告と出会い、紆余曲折の末、購入に至りました。
 それまで土地→住宅メーカによる家作りというステップを考えていたので、あわてて図書館へ行き、「リフォーム」の本を借り、にわか勉強しました。
 その中で、私たちなりのコンセプト『生活動線や女性の視点を重視した設計と自然素材を中心としたリフォーム。シンプル+ちょっとおしゃれ』を予算内でという目いっぱいの目標を決めました。
 さて、次は設計事務所探しです。つくばという土地には地縁がないので、夫がインターネットで「茨城+女性設計士」というキーワードを含めて検索してくれました。HPを見てバリアフリーにも造詣が深いようだし、雰囲気がよさそうだし、まずは当ってみようと『赤木裕子住宅設計室』にメールを出しました。
 すぐに「一度事務所へどうぞ」というお返事をいただきました。ドキドキしながら家族全員でお伺いすると、赤いドアが印象的な外観(あ、赤木だもんね。)明るくスッキリ書類が収まった事務室(いいな。こんなワークスペースあったらいいな。)
 事務室と同様のお人柄と思える設計士さんに迎えてもらいました。赤木さんの過去の設計やお話しを伺ううちに、他をあたらなくてもいいかな?と思いはじめました。(つづく)


リフォーム前
外観
外観はできるだけ現況を生かしました。ウッドデッキと木のベランダがアクセント ↓


最近のできごと
「老い」の擬似体験をとおして 
 私は、つい最近30代半ばを迎えました。「老い」には、まだまだ時間があると思っています。かといって、まったく関係ないと思っているわけではなく、一番身近にいる両親や祖母を見ていると、確実にやってくる「老い」を感じない訳にはいきません。しかし、そう感じているにもかかわらず、本人達に何が起こっているのか、何故出来ないのか?などという事を、30代の私には到底分かる事ができませんでした。
 先日、ある講座の中で「老いの擬似体験」を通して、生活の検証をする時間が設けられました。私はアトラクションに参加するような軽い気持ちで、「老い役」をやってみることにしました。
 「シニアポーズ2002」というセットを使いました。白内障と視野狭窄の眼鏡、難聴・五十肩・円背・膝関節拘縮それぞれの用具、片麻痺の用具を全て装着し、右手には杖を持ちました。(この杖が重要。)意気揚揚と部屋を出て、浴室、便所、寝室、廊下、エレベーター、階段、出入口、外部を歩き廻りました。最初に辛くなったのは、首でした。円背のため、首を常に上げていなくては視野の確保ができません。そして、腰というより背中が痛くなってきました。首をグルグルしたり、腰をトントンしたり、伸びをしたりする動作が増えてきました。それでも、まだまだ検証は続きます。黄色い視界、狭い視野、そして難聴。友人が何を言っているのか聞き取れないし、目の前にある物が分からない、というか見つけられない。
 だんだん頭も痛くなり、全てが億劫になってきました。目を長くパチパチする動作がプラスされ、思ったように動かない体にイライラ感が芽生えていました。
 こんな中、意外だったのが「杖」の存在です。どの動作にも、「杖」があることで安心感を持つことができましたし、体の辛さを助けてくれるのも「杖」でした。両手で杖を持ち、脚は蟹股。体重を杖に預け、下を向いてじっとしている姿勢は、とても楽でした。座っている時も同じです。そういえば、道端や街中で高齢の方がこれと同じ姿勢を保っているのを、よく見かけますよね。何気なく見ていた光景の裏には、こんな細かい体の事情が含まれていたことに、私は改めて驚きとショックを感じました。そして、軽い気持ちで体験した「老い」に、申し訳ない気持ちになりました。
 たった2時間の「老い体験」でしたが、高齢の方や障害を持つ方へ抱いていた「何故?」が、身を持って分かる事ができたこの経験は、私にとって本当に為になった大切な出来事でした。 
(由紀代)
可愛いおばあちゃんでした。細かい動作と、コメントが私にも参考になりました。
↑おばちゃん完成
早くも腰が曲がって・・
たいぶお疲れ・・
杖が頼りです。→

相棒 
 私の相棒は、雑種の老犬です。老犬といっても体は丈夫で元気が良い。子どもの時から毎日散歩をしています。先日、朝の散歩でさっそうと並んで歩いていた時、登校中の子供たちの声が聞こえてきました。気をとられた相棒は電柱にぶつかり、ばつが悪かったのか笑っている私の顔を見上げ、何か言いたそうにリードを引きました。
 こんな相棒を笑えないことが自分にも出始めていることに気づきました。それは………(次回へ)
(栗山)

それは、元気だと思っていても、ということでしょうか。私自身気持ちは若くても失敗数限りなく!です。
同年代の口癖NO.1「最近わすれっぽい!」

 癒しの空間
 10年程前から、玄関の出窓に季節の飾り付けをしています。春夏秋冬のバージョンで気軽に楽しんでいます。家族も、「おっ 春バージョンだね!」と何気に気にしてくれているようです。
 とても小さな空間ですが、慌しく出かける時でも、ふと目がいくと、ホッとするすごい力を持った空間になっていることは間違いないようです。
 もうそろそろ端午の節句のバージョンに変えようと思っています。
(佐藤)

ステキですね。癒されるもの…動物・花・音楽…などいろいろあります。住まいの設計でも、癒しの空間を忘れないようにしたいものです。


スタッフ     ◆あかぎゆうこ  ◆さとうけいこ  ◆ねもとゆきよ  ◆くりやまとしひこ